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イベントレポート / LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP in AIZU-BANDAI

2022.03.03
Journal

WhOと株式会社LIFULLが運営するコリビングサービスLivingAnywhere Commons(以下LAC)は、LAC各拠点の地域の魅力を探り出し、その土地土地にあるイメージやキービジュアルをソースに、地域の魅力が詰まったデザインを創り出す「LOCAL WALLPAPER DESIGN CAMP」を開催しています。

 

今回は感染拡大防止の観点から、多くの人が集まるイベント形式を一旦お休みし、開催地の福島県にゆかりのあるクリエイターをWhOが1名選出。LAC会津磐梯に2泊3日滞在していただき、デザインの元となる現地のインプットをじっくりと行いました。構想の1ヶ月を経て、実際の制作で再び会津磐梯を訪問。1泊2日の滞在期間中に、壁紙の原画となる作品を制作いただきました。一連の滞在に同行したWhOのメンバーより開催の様子をお届けします。

 

今回〈LivingAnywhere Commons会津磐梯〉の壁紙を手掛けたのは…

Photo courtesy of Takushoku University TACT

髙田 和寛(たかだ かずひろ) / イラストレーター

1989年、福島県生まれ。拓殖大学工業デザイン学科卒業。イラストレーション青山塾修了。

主にアクリル絵の具を使い、日常の中で通り過ぎていくような何気ない景色を描く。誰かのいつかの心象風景と結びつき、記憶と想像が物語を連想させる作品制作を目指している。

https://takadakazuhiro.tumblr.com/  Instagram / @tkd_iii

会津磐梯を全身で知る

 

2021年12月5日。

本格的な冬の訪れをひっそりと待つような12月上旬、福島県出身のイラストレーター・髙田和寛(たかだかずひろ)さんとともに福島県磐梯町を訪れた。いわき市出身の髙田さん。磐梯町を訪れるのは幼少期に家族とスキーをしに来たとき以来だそう。雪がほとんど降らないいわき市と、山間の磐梯町とでは、一口に福島県と言っても別世界だ。

 

まずは3日間、会津磐梯を深く知ることからこの企画は始まる。過ぎ去る日常の一瞬を、そっとすくいあげるような髙田さんの絵。どんな瞬間を切り取ってくれるのか、期待を膨らませながら初日がスタートした。

 

LivingAnywhere Commons(以下LAC)会津磐梯は、施設管理を担当する髙橋さんと、コミュニティマネージャーを務める蛯名さんの主に2人で運営している。お二人との面会後、挨拶もそこそこに蛯名さんが夕日を見せたいと車を走らせてくれた。

「とにかく空が印象的だった」と髙田さんが話すように、ど迫力の夕焼けが目に飛び込んできた。東京から新幹線と電車を乗り継ぎおよそ3時間。澄んだ空気が魅せる色彩に圧倒された。

 

2日目。朝から、レンタカーで蛯名さんに教えていただいたおすすめのスポットを巡る。道中髙田さんの気になった場所で車を止めながら、空気を感じ写真に収めていく。

お昼は絶品の蕎麦に舌鼓を打ちつつ、午後は磐梯山周辺の散策に同行した。会津磐梯の文化的歴史や、土地の成り立ちを「磐梯山ジオパーク」の方にガイドしていただきながら各所を巡る。眺めていただけの景色に、新たな彩りが加えられた貴重な時間だった。

日が暮れるまで会津磐梯を知り尽くそうと、猪苗代湖をぐるっと回ったところで2日目は終了した。

 

3日目。早朝、最後まで新たな会津磐梯の一面を見ようと高台にある牧場へ向かった。

この景色が、髙田さんを突き動かした。LACへ戻り、すぐにラフに取り掛かっていく。普段の物腰柔らかな雰囲気とは違う、作品だけを見つめる真剣な眼差しが印象的だった。

会津磐梯の空気の機微を表現する

 

前回の訪問から1ヶ月余りが過ぎた、2022年1月9日。

電車から降り立った磐梯町の景色は一変、完全な白銀の世界になっていた。今回は、壁紙の原画を描くために現地を訪れた。

インプットのための前回の訪問後、髙田さんから上がってきた5枚のラフからコミュニティマネージャー蛯名さん・施設管理の髙橋さん、LAC利用者の方の意見も交えながら1枚を選出した。

 

「磐梯山はあまりに象徴的すぎて、そのほかのたくさんの特徴を見逃されてしまうことが多い中、髙田さんは磐梯山以外の色の移り変わりや傾斜、空気感などとても繊細にひろっていただけたので、牧場の景色を選びました。」と蛯名さん。

送られてきた5枚のラフ。選ばれたのは中心上のデザイン。

 

「こんな大きい作品は初めて」と、壁紙の原画用にキャンバスを2枚繋げて髙田さんは筆を取った。描いては離れ、じっくりと考えながら時には思い切り良く筆をおろし、描き進めていく。寝る間を惜しんで、夜更けまで作業は黙々と続いた。

 

2日目。お昼頃、原画はおおかた完成。最高の天気の中、原画を抱えて写真を撮った。

そして出来上がった壁紙がこちら

WhO COLLABORATIONS – LivingAnywhere Commons AIZU-BANDAI  / CBLA006「December 7」

髙田和寛より制作コメント

「12月上旬、雪が積もりはじめ景色が移ろう磐梯町で出会った牧場の風景をモチーフに描きました。磐梯山の麓にあるその場所は、雪の下に見え隠れする緑、霞がかった空の向こうに見える稜線、冷たい朝の空気がとても印象的でした。

その情景との出会いは、繰り返し体感できるものではない特別なものとして捉え、その日、その時、その場所でしか感じることができなかった、瞬間の美しさをデザインとして表現しました。そして、それは地域の人々から愛される磐梯町らしさも見えながら、様々な人がいつか見たことがあるような景色を想起させる壁紙となるように意識しました。」

 

髙田さんは、人の話に優しくじっくりと耳を傾け、昇華した自分の気持ちを丁寧に言葉にする人、とゆう印象だ。今回の企画も最初から最後までひたむきに真剣に向き合ってくれたことで、会津磐梯の空気感までもを作品に閉じ込められたのだろう。

イベントを終えて

 

コロナ禍での開催のため、複数名で開催するイベント形式を取りやめた今回。選出されたクリエイター自身も、1人での孤独感やプレッシャーを抱えながらも、見事に「地域の魅力が詰まったデザイン」を表現してくれた。コミュニティマネージャーを中心とする現地の方々も、髙田さん自身の人柄とそれに連動する美しいデザインに心を奪われ、「自分の町の壁紙」を心から慈しんでいるように感じられた。

 

この壁紙は「LivingAnywhere Commons会津磐梯」のワーキングスペースに実際に施工される。今後より一層、地元の人の憩いの場で親しまれ、愛されていくだろう。

 

そんな「地域の人に愛される」場を、WhOはこれからも全国のLivingAnywhere Commonsと協力し、創り続けていきたい。

 

COLLABORATIONS – LivingAnywhere Commons

WhO INTERIOR SHEET リンク WhO WALLPANEL リンク