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ニュース - 壁紙WhO

イベントレポート /北海道上士幌町で実施したワークショップの制作プロセスを辿る“かみしほろデザイン展”が開催されました

2024.04.10
Journal

昨年夏、北海道上士幌町とWhOが共同で開催した「かみしほろデザインワークショップ」。全国各地からクリエイターが集まり、4泊5日の滞在の中で、まちの魅力を表現したデザインを制作。限られた時間の中、それぞれの個性が光る素敵なデザインが誕生しました。

 

イベントから生まれたデザイン8点は壁紙として昨年11月にリリースしたほか*、上士幌町の《デザイン資産》として町が所有。今後様々なプロダクトやパンフレットなどに活用していき、町の人々に愛され広がっていくことを目指しています。

 

新たに誕生した”まちのデザイン”。上士幌町としても初の試みのため、まずは地域に住む皆さんに「かみしほろデザイン」を知ってもらおうと、新設したギャラリーで1週間の展覧会が開催されました。

 

*ラインナップはこちら COLLABORATIONS – KAMISHIHORO

展覧会の様子

 

2024年3月14日。まだ雪の残る寒空の中、初日から多くの町民や、保育園に通う子供たち、近隣の市区町村のほか札幌や東京など遠方からも来場者が駆けつけました。

商品化された実際の壁紙(写真右)

展示エリアには、イベント中の様子を撮影した記録写真、デザインのプロセスが分かるスケッチや原画、商品化されたWhOの壁紙も現物で展示され、イベント開始から今後までを一連で知ることができる構成に。訪れた方々も、馴染みのあるモチーフを発見したり、壁紙の大迫力なスケールに驚いたりと、様々な視点で「かみしほろデザイン」に触れていました。

 

ワークショップ ~自分だけの「かみしほろデザイン」をつくってみよう!~

 

ジョ リュウさん(写真左)/瀬野翔子さん・瀬野航さん(写真右)

展示4日目の日曜日。昨年夏のイベントでグランプリを受賞した、テキスタイルデザイナー・ジョ リュウさんと上士幌町でデザイン事務所を営むワンズプロダクツの瀬野航さん・瀬野翔子さんを講師に迎え、~自分だけの「かみしほろデザイン」をつくってみよう!~と題したワークショップが開催されました。

ジョさんの作品の制作プロセスを取り入れ、切り絵で”かみしほろ”らしさを表現することに。課された条件は「使ってもいい色は3色まで」のひとつだけ。色とりどりの画用紙の中から、好きな色を思い思いの形に切ったりちぎったりして、デザインを作っていきます。

切り貼りが終わると、完成した原画をスキャニングしパソコン上でリピート。クラフト紙へと印刷し、オリジナルの包装紙として商品パッケージを作るプロセスまで行いました。

できあがった商品パッケージ(写真右)

2歳から70代まで、大人も子供も同じ机で夢中になって取り組む姿が印象的で、つくる楽しさに満ち溢れた時間となりました。完成した「みんなのかみしほろデザイン」は、ワークショップ翌日から会場に展示。個性あふれる素敵なデザイン約40点が会場を彩りました。

トークイベント ~「かみしほろデザインワークショップ」を開催して~

 

最終日となった3月20日の祝日には、昨年夏のイベントを振り返るトークイベントを開催。上士幌町役場デジタル推進課・課長の梶 達(かじ とおる)さんをファシリテーターに、登壇者にはグランプリを受賞したジョ・リュウさん、イベントの発起人となった元上士幌町地域おこし協力隊の辻 彩香(つじ あやか)さん、イベントの企画と壁紙の商品化を担当したWhO・藤原が登壇し、トークを展開しました。

ジョ・リュウさん(写真右)

辻彩香さん(写真左)/ WhO 藤原(写真右)

開催のきっかけからイベントの準備や当日の様子にまつわる裏話まで、ざっくばらんにトークが繰り広げられ、会場からは笑いが起こる瞬間も。”4泊5日”という時間をキーワードに運営側・クリエイター側それぞれの苦労や工夫が語られました。グランプリを受賞したジョさんは「短い時間の中でデザインを作るのは正直無理かと思った。」と本音を交えつつ、「時間がないからこそ直感のまま手を動かし、その時感じたフレッシュな気持ちを作品に落とし込めたのでは。」と振り返っていました。

イベントも終盤へ差し掛かると「かみしほろデザイン」の今後の展望へとトークがシフト。この春からデザイン・アートを通したまちづくりを目指す社団法人を立ち上げる辻さんは、「イベントから生まれた”かみしほろデザイン”が、壁紙や商品となって日本全国で使われることで上士幌町のPRにもなり、また町民にとっては町を見直し愛するきっかけになるのでは。」と、かみしほろデザインへの期待をにじませていました。

大盛況に終わったこの一連のイベント。中には町外からお越しいただいた方もいらっしゃいました。来場者の方々からは、デザインに対する関心の高さがうかがえ、地域におけるデザインの可能性に沢山の希望を感じる時間となりました。

 

WhOとしてもこの火種を絶やさぬよう、これからも上士幌町をはじめとした地域との取り組みを続けていき、『壁紙』を通して地域の魅力を全国に発信し、関係人口の創出へと繋げていく。そんな一端を担えればと改めて感じています。

 

 

2023年開催のワークショップの様子はこちらから

 

 

Photo by Kiyota Chihiro

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